この記事でわかること
- AIキャラクター制作の5工程と、飛ばしてはいけない工程
- 設定書の書き方(造形の特徴は5つまでに絞る理由)
- 同じ顔にならないときの6つの対処法
- 表情差分・衣装違いを量産するときの命名とプロンプト管理
- 公開前に確認する権利面のポイント




工程1|設定書を人が書く.
いきなりプロンプトを書き始めると、出てきた絵に引きずられて設定が後づけになります。結果として、何を基準に選べばいいのか分からなくなるのが典型的な失敗です。
先に書くのは次の4つです。
- 役割:何のために存在するキャラクターか(商品の説明役/世界観の象徴/案内役)
- 性格と話し方:運用フェーズで文章を書くときの基準になります
- 造形の特徴(5つまで):髪型、目の形、肌の色、服の記号、体型。増やすほど再現性が落ちます
- NGな見え方:幼く見えすぎる、特定の作品に似る、性的に見える。避けたい方向を先に書く
造形の特徴を5つに絞るのは、生成AIの性質上、指定が増えるほど個々の指定が薄まるためです。10個書けば、毎回どれかが落ちます。
【確定プロンプト|毎回そのまま使う部分】 架空の人物。20代前半に見える女性。 髪:黒のショートボブ、右側だけ耳にかける。 目:やや吊り目、濃いグレー。 服:白のスタンドカラーシャツに、黄緑のラインが1本入った紺のジャケット。 画風:太めの主線、影は2階調、彩度低め、背景は単色。 【差分プロンプト|ここだけ差し替える】 表情:(笑顔/困り顔/真顔/驚き) ポーズ:(正面立ち/手を上げる/腕組み) 構図:(バストアップ/全身/顔アップ)
工程2〜3|初期案を量産し、1案に絞る.
設定書ができたら、方向性の当たりをつけるために初期案を20〜50案ほど出します。ここでは細部を詰めず、シルエットと記号だけを見ます。
絞り込むときの基準は、好みではなく用途です。
- 小さいサイズ(SNSのアイコン、バナーの隅)でも識別できるか
- 表情を変えたときに、同じ人物に見えそうか
- 既存の有名キャラクターを連想させないか
- 自社のブランドカラーと喧嘩しないか
選んだら、その案のどこが良かったのかを言語化してください。ここを言葉にしておかないと、差分を量産したときに「なんか違う」が説明できません。
工程4|同一性を固定する.

三面図を先に作る
正面・横・斜めの3方向を確定させておくと、以降の生成が安定します。とくに横顔は、あとから生成すると別人になりやすい部分です。三面図の段階で人が手を加えて整えておくと、参照画像としての精度が上がります。
配色を数値で決める
髪・肌・服・アクセントの色を、カラーコードで決めておきます。生成物は毎回わずかに色が転ぶため、仕上げ工程で数値に合わせる運用にすると、並べたときの違和感がなくなります。
| 工程 | AIに任せる | 人がやる | つまずきやすい点 |
|---|---|---|---|
| 設定書 | たたき台の言語化 | 役割・性格・造形の決定 | 設定を書かずに生成から始める |
| 初期案 | 20〜50案の生成 | 選定基準の設定と絞り込み | 好みだけで選んでしまう |
| 三面図 | 各方向の生成 | 線と配色の整え | 横顔を作らずに進む |
| 差分量産 | 表情・ポーズ・衣装 | 確定プロンプトの管理 | 毎回プロンプトを書き直す |
| 仕上げ | — | 色の数値合わせ、トリミング | 生成そのままで納品する |
| 運用 | 文章・投稿の下書き | 口調ルールの管理 | 話し方がブレて別人になる |
素材の命名規則を先に決める
「キャラ名_表情_ポーズ_構図_連番」。あとから決めると、数百枚になった時点で管理不能になります。
確定プロンプトをドキュメント化する
テキストファイルで管理し、誰が作業しても同じ結果になる状態にします。担当者の頭の中に置かないことが重要です。
運用ガイドラインを作る
使ってよい表情、使ってはいけない構図、口調のルール。量産できるからこそ、ブレを止める基準が要ります。
権利面を確認する
既存キャラクターに似ていないか、名称の商標は空いているか。公開前に必ず通す工程にします。
素材を定期的に棚卸しする
使われていない差分、古い画風の素材を整理します。放置すると、どれが最新か分からなくなります。
キャラクターの「同一性」は、絵だけでは保てません。話し方、語尾、使う絵文字、投稿する時間帯。運用ルールまで含めて設計して、初めて同じキャラクターとして認識されます。
AIキャラクター制作のチェックリスト
Checklist- 設定書(役割・性格・造形5点・NG)を先に作成した
- 確定プロンプトと差分プロンプトを分けて管理している
- 三面図を作り、参照画像として固定している
- 配色をカラーコードで定義し、仕上げで合わせている
- 小さいサイズでも識別できることを確認した
- 既存の有名キャラクターに似ていないか第三者が確認した
- 名称・ロゴについて商標検索を行った
- 運用ガイドライン(口調・NG表現)を用意した
よくある質問.
Qどうしても同じ顔になりません。何が原因ですか?
Q造形の特徴は多く書いたほうが再現性が上がりませんか?
Qキャラクターの著作権は自社のものになりますか?
Q既存キャラクターに似ていないかは、どう確認すればよいですか?
QVTuberのように動かす場合、追加で必要なことはありますか?
まとめ|同一性は手順で作る.
- 工程は設定書 → 初期案 → 絞り込み → 同一性の固定 → 差分量産の5つ
- 造形の特徴は5つまで。増やすほど再現性が落ちる
- 確定プロンプトは一文字も変えない。差分だけ差し替える
- 三面図と配色コードを先に固めると、以降の生成が安定する
- 絵だけでなく口調と運用ルールまで決めて、初めて同じキャラクターになる
※ 本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の案件については弁護士等の専門家にご確認ください。記載は2026年9月時点の情報です。
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